社長の想い

社長の想い(15回目)

社長の想い(15回目)

社長の想いは15回目に成りました。
 山形は6月から梅雨に入りましたが、今年は空梅雨でサクランボ(今年は特に甘かったようです)農家の方は助かっています。6月後半から7月にかけて夏のように気温が高く例年より暑い天候です。7月初旬に福岡のお客様にご挨拶に参りましたが、九州は台風や豪雨災害で大変な災害状況が放送されています。心からお見舞い申し上げます。山形は幸いにも自然災害は本当に少ない所ですが、残念ながら人口減少が続いております。
 4月3日に山形本社で入社式(山形新卒2名と中途採用1名)を行いましたが、3名共に3ヶ月間の試用期間を終えました。山形新卒の1名は東京支店へ異動して、もう1名は東北支店に配属され、中途採用の方は東京支店の新しい総合企画室に配属いたしました。入社した方々の新しい力に期待しています。
 来年の新卒(大学生工学部)2名採用を計画して、4月から担当が面接しました。私が最終面接でお会いした方の内2名(大学院生・大学生)がホームページの「社長の想い」を全て読んでくれておりました。会社の状況と将来の希望(トーホーは中小企業ですが、大手企業と違う伸び方を進めており、現在の営業・技術・メンテナンスにIT強化が必要)をお二人とお話が出来ました。当社は7月にお二人の内定を出しましたので、10月に正式採用が決まると思っています。
 第42回定時株主総会で第42期事業報告を行いました。売上高19億8千万円(前年比115.6%)となり、資格取得制度(5月の表彰は合格者が今迄の最高の10名でした)等の技術力アップと今迄のシステム導入で効率を上げた等の要因で5期連続の増収増益になりました。売上高が増えたのは省電力事業部ですが、利益を増やしたのは地下水活用事業部のレンタル+メンテナンスが大きく貢献しています。第43期の両事業部は攻めの時期になっており、目標売上高22億8千万円に挑戦し、予算計画の達成を目指します。

 トーホーの沿革(平成13年から平成18年4月まで)
 当時の当社の事業は省電力事業から地下水活用事業に転換する厳しい時期で、産機事業部は毎年黒字なってトーホーを支えてくれました。平成14年と平成15年は未だ省電力事業が主になっており、地下水活用事業は開発途中なため赤字でしたが、産機事業部の利益により当期損益は黒字に保つ事が出来ました。地下水活用事業は先行された他社(UF膜ろ過機)に対応するために、平成13年にRO膜ろ過機(原水が難しい処に挑戦)を導入し、平成14年にUF+ROコンビネーション機を導入しました。他社と違うシステムを開発して、平成15年に地下水活用システムのシェアード(レンタル)方式と自社メンテナンス業務を開始しました。地下水活用事業は新しいシステムで将来黒字に成ると思いましたが、省電力事業が赤字に成ってきて平成16年4月決算が赤字になり、省電力事業は無理と判断しました。地下水活用事業の導入件数は約50件でしたが、80件(残り30件を増やし)になれば黒字に出来ると思った事と、平成17年2月に初めてのRO膜大型ろ過機(工場・日量720m3・現在3台導入)に成功したので、地下水活用事業は伸びると確信しました。もう一度立て直すために、省電力の縮小と地下水活用事業の開発・補償の清算により、結果平成17年4月決算は債務超過になってしまいました。債務超過の大きな問題点は2つと思っており、今後は二度と繰り返さないために書いています。
1、 在庫の考え方(仕入高と棚卸高の管理のシステムが無かった)
当時の省電力事業の主力製品電子安定器(大手メーカーは照度の明るさを考えており、省電力製品が無いためトーホーは数年全国に販売出来ました)はOEMのため大量に仕入を行い各支店・事務所に在庫(他の商品も)を持ちました。電子安定器が売れて来て性能も良くなり、電子安定器の仕入が安くなって来て、各支店は前の在庫品(高い値段)を在庫にしていました。その内大手メーカーも照度を抑える電子安定器を販売して来て、当社の売上が落ちて行き、帳簿の棚卸高を調査した時は売れない大きな不良在庫金額になっておりました。(現在はシステムを導入して在庫を少なくしています)
2、 当時技術力が無かったので、メンテナンスを下請けに任せた事
地下水活用事業は先発メーカーのUF膜ろ過機(原水の水質が良い)の販売は負けており、他社が遣らない比較的水質の悪い(今なら問題にならない水質です)原水にROろ過機を導入しました。当時メンテナンス業務を下請けに任せたため、装置の開発が遅れて、平成15・16年に大きな水量補償を受けました。平成15年11月に下請け会社を解約してメンテナンス業務を自社に切り替えました。契約上の補償金は五十嵐会長からお借りして全て補償しており、お客様と今でも長いお付き合いをさせて頂いております。

親会社(五十嵐会長)の東北砕石㈱から支援を頂き、私は平成17年決算の債務超過の欠損金額は控除7年間で赤字を消す覚悟でした。(実際には8年間(平成25年4月決算で)が掛かりました。)平成17年の決算後は省電力事業の整理、名古屋・福岡営業所の閉鎖等の業務と地下水活用事業を主力として更に進めていきました。平成18年4月決算の当期損益は産機事業部の利益を入れて黒字に成り、その後の当社の決算は全て黒字に成っております。

次の社長の想いは12月にさせて貰います。
トーホーの沿革の今回以降の流れを述べたいと思います。

                                                          2017.7.28 横澤 裕一

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