社長の想い

社長の想い(4回目)

社長の想い(4回目)

前回は第39期の事業報告の抜粋を書かせて貰い、今回は平成14年からの地下水活用システムの営業活動について述べたいと思います。
 当時の地下水活用システムの導入は流通の大切なお客様(現在も弊社の40%の仕事を行っています。)だけで行っておりましたが、当時国は原子力発電を進めており、各電力会社の電気料金の大幅な値下げで、トーホーの本業・省電力の売上が大きく減ってきました。それ迄の大切なお客様以外の地下水活用システムの営業だけでは、会社を支えられず新しい客先を開拓し始めました。トーホーの省電力のお付き合いはそれ迄流通会社関係しか知りませんでした。地下水活用システムの導入出来るお客様は使用する年間水道料金が1,000万円以上の所で、地元(山形市)は病院・工場・ビル等で約14件が有りました。まず流通業以外では初めて地下水活用システムの営業を始めましたが、地下水活用システム(膜を通した地下水と水道水の混合)は理解を頂けず大変苦労しました。大切なお客様(当時地下水を使用して、民間の安い水道水を作る様に言われましたが、今は価格だけでなくてライフラインの安全性も兼ねております。)だけで当時の実績は14店舗のみでした。山形の実績は平成13年の導入していたお客様のお店(10年後装置のリニューアルを行いました。)だけでしたが、地元で名前が通っている大手流通業の店舗だったので、始めたばかりの営業で大変助けに成りました。平成14年11月に山形市の大型商業ビル様が初めて導入し、現在は10年後の再契約を行って頂いています。その後各地のJRビルの導入を代理店で決めて貰い、関東で初めてフィットネスの会社様に導入して、未だにお付き合いを頂いています。病院は地元で営業を掛けても中々信用がされず、札幌市の病院の導入(平成15年12月)がトーホーの初めての実績で、翌年更に札幌の大きな病院の導入が出来ました。地元の病院(現在山形県に導入は6病院)には初めて平成18年3月に公立病院に導入しました。平成17年には初めて大きな工場で地元の食品会社(現在関西工場を加えて3工場を稼働中)様と関東の機械工場に導入し、さらに同時期に初めて大学と大型ビルにも導入が出来ました。漸く使用する水道水量が多い企業には何処でも対応出来るところまで来ました。
 地下水活用システム事業は5年が経って、平成15年までのメンテナンスの実績は33件を行っておりました。メンテナンス事業は30件位が一番厳しい状況で、同業者の何社かが撤退していきました。トーホーの技術者は省電力から地下水活用の技術にトライしておりましたが、未だ知らない事も有り、無理をせずに大きなトラブルを起こしておりませんでした。大きなトラブルを侵さなかったのは、当初からトーホーは全装置に遠隔監視システム(昨年から今迄の遠隔装置を更に効率・安全を上げる新しいシステムに変えて、旧装置は全てリニューアルしました。)を入れて、他社に負けない技術を持っておりました。段々水質の難しさを舐めて来て、膜が詰まり装置の給水水量が低下し、お客様の利益が出ない案件が出始めて更に厳しい状況が重なりました。漸く地下水活用システムの営業は順調に育ちましたが、この事業の経営は残念ながら赤字の状況でした。通常であればトーホーも地下水活用システム事業から撤退する所でしたが、当時の五十嵐社長(現会長)がこの事業はメンテナンスの案件を増やす事と、メンテナンス技術を強化すれば必ず黒字に成ると言われ、親会社(東北砕石)の援助を頂き、私も更にこの事業を強化する事にしました。

次回は来年の1月に自社のメンテナンスを述べたいと思います。

                                                     2014.10.27 横澤 裕一

社長の想いへ戻る